右から、井浦新さん、毎熊克哉さん、白石和彌監督


10月18日に10周年を迎えた、尾道市の映画館『シネマ尾道』。

「10周年記念企画 Vol.1」として、10月21日に、映画「止められるか、俺たちを」の上映&スペシャルトークが開催されました。

開場から映画上映までのレポートは「その1」をチェックしてくださいね。
その1は☞こちら

それでは、続きをどうぞ!

14:15 スペシャルトーク、スタート

トークイベントでは、白石和彌監督が映画「止められるか、俺たちを」誕生のきっかけを、井浦新さんが恩師と慕う若松孝二監督を演じた時の思いを、それぞれ語ってくれました。

白石監督「若松さんが突然の事故でお亡くなりになり、心にぽっかり隙間があいて埋まらないような…そんな感じになっていました。若松さんの生誕80周年を祝う特別上映会をした時に、吉積めぐみさん(本映画の主人公)の存在を改めて知り、“これは映画になるかも”と。その途端、自分の中で若き日の若松さんが暴れ始めて、その姿がもう新さんになってました。新さんには、ほぼむちゃぶりした感じでしたね(笑)」

井浦さん「ホントむちゃぶりでしたよ(笑)。若松監督は、僕にとって映画のすべてを学ばせてくれた恩師。そんな方を演じるなんてできるかなーと思いながらも、本家“若松プロ”の白石監督に頼まれたんじゃ、断われない(笑)。今までで一番キツイ役でしたね。ただ、撮影が始まってみると、ワンシーンごとに若松監督が鮮明に甦ってくる感覚になって。本当に幸せな時間を過ごせました。やってよかったです!」

一方、“若松プロ”作品初参加の毎熊克哉さん。若松監督の印象を尋ねられると…。

毎熊さん「最初は、とにかく映画も人柄も“強烈!!”というイメージですね。でも、新さんをはじめ皆さんが、若松監督は怖かったという思い出を、本当に楽しそうに話すんです。それを聞いていると、あぁ、温かい人だったんだなぁって感じました。新さんのクランクアップの時には、若松監督を思って泣いている人もいましたよね」

白石監督「若松さんに鍛えられた満島真之介くんも、“新さんが若松監督にしか見えなくてヤバイ~”って号泣してたよね(笑)」

井浦さん「そうそう! 僕だって泣くのをずっと我慢して演じてるのに、目の前で号泣するから。…バカヤロー(こっちまで泣きたくなるじゃないか)!って(笑)」

―こんな感じで、トークイベントは、熱い言葉あり笑いあり、熱心な映画ファンからの質問もあり…と大盛り上がり。

映画の余韻を心ゆくまで楽しんだのでした。

トーク後の撮影タイム


15:20 サイン会

イベントのラストは、サイン会。

映画館の前には、パンフレットやTシャツなどの映画グッズにサインを求める人々の大行列ができました。

その一人ひとりに笑顔で応じてくれたお三方。

次の会場(広島)へ向かう出発時間ギリッギリまでファンサービスに徹してくださいました。

感謝感激♥ 映画と同様、熱量たっぷりの濃密な一日でした!

白石和彌監督、井浦新さん、毎熊克哉さん、本当にありがとうございました!
ぜひまた尾道へ!

★ウインクでは、「尾道の印象は?」とひとことインタビューを実施。
回答はウインク福山・備後版12月号(11月25日発売)に掲載します!

映画「止められるか、俺たちを」
『シネマ尾道』(尾道市)で 公開中★ 11月16日(金)まで!

監督:白石和彌
出演:門脇麦、井浦新、山本浩司、岡部尚、大西信満、満島真之介ほか
物語:時代は1969年。21歳の吉積めぐみ(門脇麦)は、“何者かになりたい”と、当時若者たちを熱狂させる映画を作り出していた「若松プロダクション」の門を叩く。そこにいたのは、ピンク映画の旗手・若松孝二(井浦新)や、小難しい理屈を並べ立てる映画監督の足立正生(山本浩司)、冗談ばかり言いつつもすべてをこなす助監督のガイラ(毎熊克哉)など、新進気鋭の若者たち。めぐみは、映画作りに並々ならぬ情熱を注ぐ彼らに、また映画作りそのものに魅了されていく。同時に、自分が何を表現したいのか見つけられず、強い焦りと不安にも駆られ…。
故・若松孝二監督が代表を務めていた「若松プロダクション」を、白石和彌監督が再始動させて制作。めぐみの目を通して、若松孝二ら映画人たちが駆け抜けた時代や彼らの生き様を描き出す。
※広島市では、『サロンシネマ』で公開中。11月8日(木)まで!