広島『Wink』の沖本です。
全国のローカルメディアがエッセイでリレーするこの企画。
広島からお届けします。
読んで字の如く、わが町は島々からできています。
小さな島も合わせると、その数なんと142もあると言われており
瀬戸内の多島美が唯一無二の景色ゆえ
映画やドラマの舞台になることも珍しくありません。
スタジオジブリ作品『崖の上のポニョ』は
広島県福山市の鞆の浦という港町がモデルだと
私自身、何度も自慢してきました。鉄板ネタの一つです。

そんな島々含め、海に山に川にと
美しい自然に恵まれた広島県ですが、
ご存じの通り1945年8月6日には原子爆弾が投下され
壊滅的な被害を受けました。
しかし被爆3日後には路面電車が運行を再開…!
「75年は草木も生えない」と言われていたものの
驚異のスピードで復興を遂げた強い町でもあるのです。
事実、戦後80年となる今の広島は
草木が生えないどころか、広島駅周りの開発が進み
夏には路面電車が駅ビル2階に乗り入れるようになるほど近代的に。

話は変わりますが、我らが愛する広島東洋カープ。
今でこそ広島の代名詞とも言うべき人気球団ですけれど、
年間観客動員数が100万人を下回っていた時期もあり…。
そこからのV字復活を考えると
原爆復興の時と同様、逆境に強いのだろうと思います。
逆境の強さとカープの強さが比例してないのでは?なんて指摘は
カープ愛強めな私には聞こえませんのであしからず(笑)。
そして広島と言えばやっぱり〝食〟は外せません。
カキやお好み焼き、あなご飯、もみじ饅頭、汁なし担々麺など
挙げればキリがないくらい
おいしいで溢れたエリアであることは言わずもがな。
特にレモン。生産量はもちろん堂々の第一位。
レモンジェラートにレモンケーキ、レモンラーメン、
グルメを通り越してレモンコスメ、レモン風呂と
若干のゴリ押し感は否めませんが
とにかく広島を代表する名産であることは確かです。
島しょ部を中心に、傾斜地を利用して栽培されているレモンは
明治31年に和歌山県からネーブルオレンジの苗木を購入した際
混入していたレモンの苗木を試植したのがはじまりだそう。
「レモンの輸入自由化」が進んだことで
一時、生産量は激減しましたが
その後安全面等から国産レモンの需要が増加し今に至る、と。
そう、ここでも逆転劇! 逆境に強い町なんです。(私調べ)

学生時代を関西で過ごしていた私。
「レポート出さんにゃあいけん」「バイト行かんにゃあいけん」
などと方言丸出しで喋っていたら、関西人の友人から
「ニャーニャー、しつこいねん!猫か!」
とツッコまれたことがあるのですが(笑)、
広島弁って面白がられるほど個性的なんだ!と嬉しくなって
その友人とさらに仲良くなりました。
無駄にプラス思考というか、往生際が悪いというか…。
ある意味逆境に強い(気がする)県民性も、
町の発展に繋がっているのかもしれませんね。(私調べ←二回目)
次回は、広島名産の生みの親、
レモンの苗木を分けてくれた和歌山にバトンを渡します。
お題は「和歌山県民ってこんな人!」です。
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