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【イベントレポ】『ひろしま国際建築祭2025』の見どころはココ!

Wink編集部

福山市と尾道市の9つの会場で、建築文化を発信する祭典『ひろしま国際建築祭2025』が10月4日~11月30日まで開催中。このプレスツアーに参加してきたので、主要会場で見つけた注目ポイントをご紹介します!

全国的に注目される建築祭が開催中!

世界的な著名建築家や未来を担う若手建築家、総勢21組が参加し、建築文化を発信する祭典『ひろしま国際建築祭2025』。今年が初開催となり、3年に一度の開催を目指しているそう。全国的にも話題となっているこのイベントのレポートを参考に、ぜひ実際にめぐって、体感してみてください!

『神勝寺 禅と庭のミュージアム』へ!

会場の一つである、福山市沼隈町『神勝寺 禅と庭のミュージアム』。まず入って目に付くのが、寺務所である『松堂』。建築家・藤森照信氏の設計で、屋根の上に植えられた松の木や、外壁に貼られた銅板などが特徴的な建物です。さらに、2016年に完成した『洸庭』は、世界的に活躍する彫刻家・名和晃平とクリエイティブプラットフォーム『SANDWICH』の建築作品。建物内では、アートと禅の世界が融合したインスタレーションを体験できます。

  • 松堂
  • 洸庭

そして、建築祭の特別展示が行われている本堂『無明院』へ。いちばん高い丘の上にあるので、ツアー参加者はみんな、息を切らしながら石段を登りました(笑)。広大な枯山水庭園向こうにある『無明院』のピロティ空間で、『NEXT ARCHITECTURE-建築でつなぐ新しい未来』を開催中。未来を担う5組の建築家が、それぞれの視点から新たなヴィジョンを提示する、という内容です。「見たことある!」な有名建築物から、「想像もつかない!」という未来の建築まで、いろんな建築構想を見ることができます。

さらに、本堂茶室では、『丹下健三自邸再現プロジェクト』の展示も。丹下健三が、東京・成城に自邸として設計した伝説的な住居を、福山市内の丘の上に再現するプロジェクトが進行中なんです。「世界のTANGE」がこの建物にどんな思いを込めていたのか…想像しながら見学。プロジェクトの今後も楽しみだな~。

お次は『ONOMICHI U2』へ!

次にやって来たのは、『ONOMICHI U2』。1943年に建てられた海運倉庫を、ホテル、レストラン、ベーカリー、カフェなどが入る複合施設に改修した建物です。この会場では、若手建築家が自主制作した雑誌やビジュアルブックを展示・販売しています。外の『オリーブ広場』にある移動型キオスクもぜひチェックして。

こちらも必見!『尾道市立美術館』

次に訪れたのが『尾道市立美術館』。昔ながらの旧館とモダン建築を融合させた、安藤忠雄氏の設計で知られていますよね。こちらでは、建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー建築賞」を受賞した日本人建築家の魅力を探る展示『ナイン・ヴィジョンズ:日本から世界へ 跳躍する9人の建築家 Nine Visions: Japanese Architects from Japan to the World』が開催されています。「プリツカー建築賞」を受賞した日本人建築家の数は、アメリカと並び世界一なのだそう。どういったところが評価され、世界にどんな影響を与えたのか。じっくり見て触れて考えることができます。

古いアパートを改装した人気スポット『LOG』

そして、尾道の千光寺山の中腹に位置するホテル『LOG』へ。古いアパートを改修し、ホテルへと生まれ変わらせたのが、インドを拠点に活動する建築家ビジョイ・ジェイン氏が率いる<スタジオ・ムンバイ>です。こちらで行われているのは、大阪のデザイン事務所『UMA』による、建物の声を聞いて建築と対話するという、体験型の展示。「建物の声を聞く…とは?」と気になった人は、ぜひ現地で体験してみて(言葉で説明するのが、非常にむずかしいのです…)。

どの会場も見応えたっぷり!

会場はこのほかにも、福山市内の『JR福山駅南口』、『ふくやま美術館(ギャラリー)』、尾道市内の『LLOVE HOUSE ONOMICHI』、『まちなか文化交流館 Bank』があります。どの会場も見応えたっぷり! イベントをめぐって感じたのは、「瀬戸内に暮らす私たちって、すごく恵まれているな」ということ。日本が世界に誇る建築作品やアート作品を、生活圏内で気軽に堪能できるなんて、すごいことですよね。こんな機会に恵まれてありがたいな~と実感した一日でした。各会場で、パワーあふれる展示を目にしてみてください!

INFORMATION

ひろしま国際建築祭2025

日時
10月4日(土)~11月30日(日)
料金
鑑賞パスポート(3日間有効)会場販売 3,000円、WEB販売2,500 円、高校生以下・障がい者無料 ※尾道市立美術館は単館チケットあり
会場
神勝寺 禅と庭のミュージアム、ふくやま美術館(ギャラリー)、JR福山駅南口、尾道市立美術館、まちなか文化交流館「Bank」、LLOVE HOUSE ONOMICHI、ONOMICHI U2、LOG
問合せ
「ひろしま国際建築祭2025」実行委員会事務局(一般財団法人神原・ツネイシ文化財団内)
公式サイト
https://hiroshima-architecture-exhibition.jp

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。そのため、予告なく記載されている事項が変更される場合がありますので、予めご了承ください。

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